骨粗鬆症の予防を 髙栁 孝行先生
骨粗鬆症は体の骨の量が減って骨自体が弱くなり、骨折しやすくなる状態のことをいいます。骨量は20歳代がピークで、年を取るにつれて減少し、とくに女性では閉経を迎える50歳前後から急激に減少します。
予防で大事なのは食事と運動です。骨にとって大切な栄養素はカルシウム、たんぱく質、ビタミンD、ビタミンKです。カルシウムとたんぱく質は骨の主成分として、ビタミンDは腸でのカルシウムの吸収を助けます。ビタミンKはカルシウムの骨への沈着を促進します。ビタミンDは日光に当たることで皮膚からもつくられます。日焼け防止剤はそれを阻害し骨粗鬆症のリスクを高めるのではと懸念されているようです。
骨は運動負荷によって強くなるので、若い頃からの運動習慣を身につけること。高齢者では負荷が強すぎると脚腰を痛める心配があるので体力に合った運動から始めて、少しづつ負荷を増やしていくのがいいでしょう。
適度の運働は筋肉、骨とも強くするので、転倒予防にもなります。