ハチ刺されに注意 高栁孝行先生
草刈りなどしていてハチに刺されて受診される方が多くなっています。ハチ類は気温が高くなると活発になり、なかでもスズメバチは、お盆過ぎから10月末頃までの子育ての期間に凶暴になると言われています。
一度ハチに刺されると体内にハチ毒に対する抗体ができ、二度目に刺されると過剰なアレルギー反応が出ます。これをアナフィラキシーといいます。
局所症状として刺傷部周囲の発赤・腫脹・痛みなどがみられますが、この局所だけの場合はそれほど心配無いですが、全身の紅斑・蕁麻疹・のどの痒みなどがみられる場合は入院して経過を見ることもあります。更に重症例では吐き気、嘔吐、腹痛や呼吸困難などからショック状態に陥る事もあります。
二度、三度と同じハチに刺されると何年か経っていても前回よりひどい症状が出る事が多いです。
全身症状はじき現れることもありますが、多くは30分以内に発現し、1時間以上経てば危険な状態は遠のきます。
刺されたらその場から離れる。刺された所を指でつまんで毒を圧し出す(口で吸ってはいけない)水洗い後、局所の冷却。
予防として巣があれば近づかない事は勿論ですが香水類を避け、白系統の被服の着用などを心掛ける。巣があれば駆除も必要です。