食べ物の消化と吸収 (消化編) 大戸診療所 高橋 政次
私たちが食べた食物は、そのままの形で体を作る様々な組織に変わる訳ではありません。
口に入った食べ物がうんちとなって出てくるまでの通り道を消化管といいます。栄養を体内に取り込むのも消化なのかな、という疑問も。消化とは、食べ物を栄養として吸収できるまで粉砕する過程を言います。食物の消化を細かく見ると、口に入って、まずかみ砕かれて唾液成分、アミラーゼという物質によってご飯の主成分でんぷんを麦芽糖に分解します。ご飯をよく噛んでいると甘くなったと感じます。すでに消化が始まっているのです。
胃に送られた食べ物は、胃液成分ペプシンによってタンパク質を溶かし食べ物に含まれている細菌なども殺したりしま。この胃液の正体は危険物塩酸ですが、胃壁を守る粘液で守られていますから心配する必要はありません。次に十二指腸に送られると膵臓・胆のうから送られた消化液でさらに細かく、同時にカルシウムなど吸収が始まります。