骨粗鬆症について‐その2‐
大戸診療所 髙栁 孝行
骨粗鬆症による骨折には特徴があります。
比較的若い60才前後の女性に多いのが手首の骨折です。60~70才では脊椎の圧迫骨折、80才以降では斜め後ろによろけて転ぶことが多く、大腿骨頸部骨折を起こします。脊椎圧迫骨折ではいつの間にか潰れていたりしても痛みを感じない人も多くみられます。大腿骨骨折となると、寝たきりの原因にもなり、たとえ手術ができても多くの医療費や術後のリハビリなども考えると大変な損失です。
骨粗鬆症は転倒などによる骨折でも起こさなければあまり自覚症状がないのが特徴ですが、腰背痛をみることがあります。腰痛の特徴は夜に多く朝起きて動き出す時に痛みを感じることが多いようです。
骨粗鬆症の危険度判定に(体重-年齢)×0.2という簡便な数式があります。-4~-1未満が中等度、-4未満が高度の危険ということになります。この式からすると体重の軽い人ほど危険度は高くなるということに。
精密にはX線で腰や脚の付け根の骨の密度を測定して診断しますが、かかとの骨の超音波検査や、前腕骨のX線検査などもあります。
あなたの危険度はいかがですか。