それでは、健康寿命を延ばすにはどうしたらいいか。「メタボ」という概念はだいぶ浸透してきましたが、今言われているのが「ロコモ=ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」という言葉です。
運動器とは、骨や関節、筋肉などのことで、年を重ねるにつれてその機能は低下し、介護などが必要になる状態をいいます。
つまり「延びる平均寿命に運動器の健康状態が追いついていない。」ということになります。
予防のための運動として、片脚立ちやスクワットなど足腰の筋肉や骨を鍛えるロコトレを勧めています。片脚立ちは、机や壁に片手をつき、片足を床から離して立つ姿勢を左右1分間づつ。スクワットは両足を肩幅より広めに開き、つま先を約30度外側に向けて立ち、膝をゆっくり5~6回曲げ伸ばしする。その時に腰は90度以上曲げない。これをそれぞれ1日3回行う。
ロコトレで足腰の筋肉をバランスよく鍛えると膝関節症や骨粗鬆症の予防にも役立ちますが無理をしてはいけません。若いうちからロコモ対策を。
大戸診療所 理事長 髙栁孝行