眠れないという「睡眠障害」には、いくつかの種類があります。
まず一番ありふれているのは「入眠障害」で、「眠ってしまえばこっちの勝ち」というもので、一番軽いものです。
眠気が一度来て、去ってしまったら次の波を待ちましょう。45分くらいで眠気が戻ってきて、1時間半から2時間で眠れるようです。眠りのきっかけに睡眠導入剤が使われますが、眠気が去ってしばらくしてから使うとよいようです。
朝早く起きてしまうのは「早朝覚醒」と言い、全体として睡眠時間が1~2単位少なくなってしまいます。(1単位とは、1時間から2時間の睡眠のかたまりを言います。)
この睡眠障害はお年寄りに多く、睡眠が減った分を日中に補う必要があります。
さらに、夜中に何度も目覚めてしまうのは、1単位か2単位ごとに眠りが浅くなることにより目覚めてしまうもので「睡眠維持困難」と言います。
これがひどくなると、1単位毎に起きてしまい、朝まで眠れないこともあります。
大戸診療所 心療内科医師 藤井 伸