『脂肪肝』は肝臓で余分に作られた中性脂肪が肝細胞に蓄積した状態をいいます。
以前は肝臓病として進行、悪化することはないとされ検診などでも十分な対応がされていませんでした。
多くの研究で脂肪肝の一部に慢性肝炎と同じように肝硬変、肝臓がんへ進行するものがあることが分かってきました。
脂肪肝の3大原因は「肥満」,「糖尿病」,「アルコール多飲」ですが、最近では飲酒しない人の脂肪肝(特に肥満、糖尿病によるもの)が増加しています。
診断は超音波検査、血液検査で大まかにできます。
血液検査でγGTP,ALT,ASTが高値を示している脂肪肝は治療、定期フォローが必要です。
治療の原則は肥満の是正です。
食事療法、運動の工夫で減量を図れば改善します。
肥満傾向にある方は飲酒習慣がなくとも腹部超音波検査、血液検査を受け自分の肝臓の状態、糖尿病の有無をチェックしておくことをお勧めします。
大戸診療所 所長 佐藤博司