薬を処方すると「この薬に副作用はないのですか?」と質問されます。
副作用(有害事象)は多くの薬に認められますが、それは①患者さん自身が自覚する症状と、②自覚症状はないが検査に表れるものがあります。
したがって定期的な検査が必要になります。
副作用の種類や症状は、製薬会社が発売前に調査をし、さらに発売後に定期的に調査します。
それを参考に医師自身の経験と、患者さんからの情報をもとに副作用かどうかを判断します。
副作用調査報告に記載がなく、医師自身も経験したことがない症状を患者さんが「副作用ではないか?」と感じた場合には、医師は副作用ではないと判断しがちです。
患者さんの自覚症状が重要ですので、この場合はいったん内服を中断してその症状が改善するかどうかを観察します。
療養上の疑問を遠慮なく聞ける患者医師関係がやはり大切です。
大戸診療所 所長 佐藤博司