生活習慣病であるⅡ型糖尿病は、血糖の上昇を抑える作用をもつインスリンの産生不足あるいはインスリン抵抗性のため血糖値が高くなる病気です。
治療薬の主流は不足したインスリンを補うインスリン注射とインスリン分泌を促す内服薬です。
これらの治療薬の弱点は食事時間に合わせて使用しなければならず低血糖と肥満の副作用が問題です。
強い低血糖は意識消失を起こしますので危険な副作用です。
食事時間が不規則になりがちな長距離運送業務、三交代勤務の患者さんなどで問題となります。
ここ数年24時間持続し、最低必要量を補うインスリン注射と内服薬の併用治療や、食事時間に関係なく内服できるインスリン分泌薬の開発で低血糖副作用が少ない治療法が進歩しました。
仕事の都合で食事時間が不規則で血糖管理が不良な患者さんは医師に自分の生活スタイルを伝えて治療法の工夫をすることが大事です。
大戸診療所 所長 佐藤博司