「長い距離を歩き続けると下肢のしびれ痛みで歩行が困難になる。」
「立ち止まりしばらく安静にすると症状は改善しまた歩けるようになる。」
このような症状を繰り返す原因の一つに腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)があります。
脊髄の神経が通る脊柱管が狭くなり、神経を圧迫し、神経への血液の流れが低下し症状が出ます。
華麗や腰に負担のかかる農作業などが原因になります。
脊髄への圧迫が長く続くと、足の裏のしびれや膀胱(ぼうこう)の働きに影響が出ます。
腰痛はあまり強くないので、腰の病気とは思わない患者さんが多いようです。
診断は症状の特徴、レントゲン検査でおおまかにわかります。
治療は症状の程度、神経の障害の程度で内服治療、神経ブロック、手術で神経への圧迫を軽減する方法があります。
似たような症状を出す病気に下肢閉塞性動脈硬化症(かしへいそくせいどうみゃくこうかしょう)があります。
これは下肢の動脈の内腔が狭くなり、血液の流れが悪くなる病気です。
症状の出方や血液の流れを調べる検査で区別ができます。
糖尿病、高血圧、喫煙が原因になることが多く、閉塞性動脈硬化症は、場合によっては下肢の切断や命にかかわることもあるので注意が必要です。
下肢の動脈硬化の程度を簡単に調べる検査は大戸診療所でも可能です。
大戸診療所 所長 佐藤博司