よく眠れていますか 髙栁 孝行医師
睡眠には二つの重要な役割があります。一つは休息で、日中使った脳や体を休め、消耗した活力を回復させる役割と、もう一つは昼間の学習体験が記憶として定着するのが睡眠中です。
質の高い眠りは寝入り端の3時間ほどにまとめてやって来て、それ以後は覚醒に向けて浅い眠りが増え、浅い眠りが終わったところでうまく目が醒めれば快適に起きられると言われます。深い眠りにつくためには昼間に体を動かすことで、体が疲れていると入眠もスムーズになります。
「成人は6時間以上、小学生は9~12時間」心身の健康づくりのための「睡眠指針」を厚生労働省が公表しています。(2023年)日本人の睡眠時間(平均7時間22分)は先進国の中で最低レベルと言われています。また高齢者の約3割は何らかの睡眠障害を有すると。
必要な睡眠時間に比べて寝床にいる時間が長すぎると睡眠の質がかえって悪くなり、よく眠ったという満足感が低下してしまいます。
自然に目が醒めたら、そこで2度寝は止めて起きてしまう。休日の寝だめも睡眠の質を落としてしまいます。
不眠を感じている場合
① 眠たくなってから床に就く
② 睡眠時間にこだわらない
③ 規則正しい起床と適度な日光の取入れ
④ 午後から夕方の適度な運動
⑤ 適切な睡眠環境の維持
⑥ 睡眠を妨げる物の接種を控える
⑦ 自分なりのリラックス法を取り入れる
快眠で心身とも健康に過ごして下さい。