「ヒートショック」冬の入浴時の注意点    髙栁孝行 医師

 

入浴は疲労回復、ストレス解消、免疫力アップなど多くの効果がありますが、冬の入浴には注意が必要です。入浴中に脳卒中や心筋梗塞を発症して死亡したり、意識障害を起こして溺死する入浴関連死はヒートショックといわれます。この入浴中の事故は12月、1月の冬季が圧倒的に多く、特に高齢者や持病がある人は注意が必要です。

ヒートショックの症状は動悸、めまい、意識障害などで、入浴中の急激な温度変化で血圧が上下に変動し、脳の血流が滞って失神したり、心筋梗塞や不整脈を引き起こしたりするのです。

予防策として

        疲れている時や飲酒後、食事直後は血圧が下がりやすいので避けることが望ましい。

        脱衣室や浴室を暖め、なるべく生活スペースとの温度差をなくす。

        入浴時は心臓から遠い手足の先から順にかけ湯をして体を慣れさせる。

        湯温は40℃前後で長時間の入浴は避ける。

1015分程度が目安。

        入浴時は家族に入浴を伝え、家族もこまめに声をかける。

        あがる時は急に立ち上がらないでゆっくりと。

       入浴前後の水分補給もだいじです。

 

又入浴時だけでなく、夜間トイレに起きる

場合はできればヒーターなどで部屋を暖めることも。疲れを癒し、健康を維持するために安全な入浴を心掛けて下さい。

 

 

 

1月掲載       「ヒートショック」 冬の入浴時の注意点

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