熱中症予防を 髙栁 孝行医師
気象庁の予報では今年「関東地方では7~9月は気温が高くなる見込み。残暑も厳しくなるとみられ、熱中症に注意が必要だ」といいます。この夏も蒸し暑くなる可能性がありそうです。熱中症は高温多湿の環境下で体内の水分・塩分のバランスや調整機能がくずれる等して発症します。
熱中症は重症度によってⅠ~Ⅲ度に分類されていますが、症状としては1度ではめまい、失神、筋肉痛、筋肉の硬直、手足のシビレ、気分の不快。Ⅱ度では頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感。Ⅲ度では意識障害、けいれん、手足の運動障害、高体温などが見られます。
梅雨明け直後の一気に真夏の暑さを迎える頃は熱中症のリスクが高くなります。暑中下の体調不良は熱中症を疑う必要があります。
予防するには水分のこまめな補給(特にスポーツドリンクなど)、エアコンの利用、気温の高い時間帯の外出、外仕事を控えるなど無理しないことが基本になります。
高齢者や子ども、なかでも基礎疾患のある人、糖尿病や高血圧症・心臓病などは脱水状態を生じやすく、腎臓病で塩分制限をされている人、また自律神経に影響のある薬を服用している場合(抗てんかん薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬など)も体温調整が阻害され注意が必要です。
コロナ禍でのマスクの着用ですがコロナ予防対策の基本は守りつつも状況によっては熱中症予防のためにも、はずす時間があってもよいと思います。
熱中症警戒アラートも発表されますので気を付けて見るようにして下さい。