サルコぺニアってなに 高柳 孝行先生
以前、ロコモ(運動器症候群)といって、運動器(骨や関節・それらを動かす筋肉や神経系など)の機能低下によって移動能力が低下する状態について書いたことがありますが、最近、サルコペニアとかフレイルという言葉を見聞きすることはありませんか。
加齢に伴って日常的に運動量が減る、食が細くなるということがあると思いますが、更に運動器の障害によってそれらが加速され、筋肉量が減り筋力も落ち、身体能力が低下した状態をサルコペニア(筋肉減少症)といいます。
筋肉量の減少は若い時と比較すると80才台では20~40%程度減るといわれています。あまり動かない、動けないでいて高齢期の肥満は身体機能障害や転倒の危険要因となり、日常生活機能の低下(サルコぺニア肥満)につながります。
サルコペニアについて簡単な評価の目安として①握力の低下、男性で26㎏・女性で18㎏未満。②歩行速度の低下、青信号で横断歩道を渡りきれない(1秒当たり0.8㍍以下)などは「疑いあり」です。
次回は生活の質を向上させるためのサルコペニアの予防についてお話しします。