食べ物の消化と吸収 (吸収編) 高橋 政次
胃から送られた食物は、十二指腸で吸収が始まることをお話ししました、小腸について構造を簡単に説明すると、入口の十二指腸、空腸、回腸に分かれています。小腸は栄養素の吸収には重要な臓器で、吸収を促進する様々な構造があります、その一つを紹介すると小腸の内壁は、多数の繊毛に覆われた「ひだ」があります、このひだを完全に広げきるとなんとその広さはテニスコートの1面分にも匹敵するといわれます。それほどの表面積で栄養素を取り入れるわけですから効率よく吸収されるわけです。最終的には、炭水化物はブドウ糖に、タンパク質はアミノ酸に分解され、体を動かすエネルギーに、体を作る細胞の素となります。小腸を通過した食物は大腸に移ります、大腸の構造は上行結腸、横行結腸、下行結腸からなります。主な働きは水分とナトリウムの吸収を行っています、大腸にはたくさんの善玉菌と悪玉菌が共生していますが必ずしも悪玉菌が体に悪さをするという訳ではありません。体が健康な時はあくまでも共生なのです。いよいよ最終出口から「うんち」となって排泄されます。「うんち」のすべてが食物かすという訳ではなく、消化管から剥がれ落ちた細胞がたくさん混ざって形成されています。
暑い夏を乗り切った私達の体は、意外とダメージを受けています。食事をしっかりとって体調管理を万全にして行きましょう。