『子どもの夏かぜ』

夏に流行する小児のかぜの代表としては咽頭結膜熱(プール熱)、ヘルプアンギーナ、手足口病、があります。

これらはウイルスが原因で通常は重症にならずに数日で良くなります。

口内炎や咽頭炎の痛みが強いと、水分が取れず、暑い夏には脱水症状で重症になる場合もあります。

予防には手洗い、うがいが大事です。

 

1)咽頭結膜熱(プール熱)

 プールを利用しなくてもかかります。発熱で発症し、頭痛、食欲不振、だるさ、咽頭痛、結膜充血、眼痛、目やにを訴え、3~5日間程度続きます。 40℃近い熱が数日続く場合もまれにあります。

 治療は結膜炎が強い場合は目薬、発熱には解熱剤で対応します。 脱水防止には水分補給が大事です。

 

2)ヘルプアンギーナ

 突然の発熱に続いて口の粘膜の発赤が強く、口の中に直径1~2mm、大きいものでは5mmほどの赤いふちで囲まれた小水疱ができ、水疱は破れ痛みます。 発熱は2~4日間程度で解熱し、発熱時に熱性けいれんを伴うことや口の中の痛みのため、不機嫌、拒食、脱水症などを起こすことがありますが、ほとんどは自然に改善します。

 やはり水分補給が重要で、点滴が必要になる場合もあります。

 

3)手足口病

 4歳位までの幼児を中心とした病気で、軽度の発熱、食欲低下、鼻水、咳を伴うこともあります。 特徴は口の中、手のひら、足底や足背などに2~3mmの水疱が出現します。 おしり、膝、肘などにも水疱がでます。

 口内痛のため食べたがらず、やはり脱水症の注意が必要です。

 

大戸診療所 所長  佐藤博司

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