75歳以上の高齢者のガン検診を受けたほうがいいのかどうかは受診者もかかりつけ医も実は迷うことが多い事柄です。
「年だからもう良い、手間のかかる検査は受けたくない」
「症状がないし、これまで大病をしたことがないから」
と、ガン検診を受けない方が多い印象を受けます。
また、かかりつけ医としても、検診会場や紹介病院に行く手間や患者さんの希望を優先すると、ついつい先送りにしてしまいがちです。
一方、高齢になればガンになりやすいのも事実です。
最近、大戸診療所でも進行した大腸ガンが見つかることが多く、この患者さん方は貧血の進行や、血便、定期検査で肝機能異常が見つかり、精密検査で進行したガンが見つかっています。
胃、大腸、肺ガンは病状が進むといろいろな自覚症状が強く出て苦しむことが多く、ピンピンコロリとはいきません。
高齢を理由にせず、最低、胃、大腸、肺ガンの検診は2~3年に一度は受けた方がいいと感じています。
大戸診療所 所長 佐藤博司