骨粗鬆症とは、骨量(骨の成分である骨塩)が減り、骨折をおこしやすい状態です。
原因は、女性では閉経後の女性ホルモン不足、男性は加齢による性ホルモンの低下が関与しています。
閉経後女性と高齢者の骨粗鬆症治療の目的は、骨折の予防です。
内服による方法と転倒防止のための歩行のバランス訓練、運動療法などがあります。
内服薬としてカルシウムとビタミンDの補給や、骨の吸収を抑える薬がありますが、これだけでは骨折予防効果は期待できません。
転倒防止の工夫が重要です。
膝の変形でO脚になっていたり、猫背が強く歩行時にふらつきやすい高齢者では、杖や歩行器を上手に使いこなすことが転倒防止に役立ちます。
転ぶにも転び方があります。
尻餅をつく転倒を避ける方法を身につけましょう。
尻餅転倒は背中の圧迫骨折と大腿頸部骨折をおこしやすく、寝たきりの原因になります。
転ぶなら前のめりに。
大戸診療所 所長 佐藤博司