「背が縮んだ気がする」「背中がピッタリ壁につかない」「仰向けに寝ると背中が痛い」などの症状は、骨が弱くなり、中身がスカスカになってしまう『骨粗鬆症(こつそしょうしょう)』の前触れです。
日本人の女性では、50歳代で約20%、70歳代で約50%が『骨粗鬆症』と推計されています。
『骨粗鬆症』になると、骨折を招くケースが多くみられ、寝たきりになることもありますので、普段から運動や食事などの生活習慣の改善によって予防を心がけることが大切です。
『骨粗鬆症』の予防のためにはカルシウムやタンパク質、ビタミン類など、骨の維持に効果がある食品を積極的に摂取しましょう。
カルシウムを多く含んだ食品は、牛乳・チーズ・しらす干し・小松菜・豆腐・納豆などで、
ビタミンDを多く含んだ食品は、鮭・サンマ・うなぎ・乾燥クラゲなどです。
骨が弱くなっている状態で、転倒すると骨折の危険性を高めますので、転倒予防には適度に体を動かして、骨の周りの筋肉を動かすことが大切です。
また、適度な日浴は、腸からのカルシウムの吸収を高めてくれる効果がありますので、天気の良い日は、一日に40分を目標に散歩をしましょう。
散歩できない場合は、家事などをしながらカカトを上げ、5秒停止を10秒繰り返す 「カカト上げ」 や、
テレビを見ながらイスに腰掛けて両足を持ち上げ、10秒停止を5回繰り返す 「両脚上げ」 なども効果的です。
大戸診療所 所長 高瀬 昭